導入事例
物販から月額課金へ、ビジネスモデルの転換を短期間で実現~社内プロジェクト立ち上げから、サービス導入まで1年弱~
VAIO株式会社さま
業務効率化コスト削減
売り切りの物販と継続課金のサービスでは、顧客との契約から課金請求までのプロセスが異なる。NTTPCのBPaaSを土台に、サービス提供に必要な業務の自動化を達成。
VAIO株式会社さま
効果 | サブスクリプション型サービスの立ち上げ |
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導入サービス | ビジネスプロセス支援サービス(BPaaS) |
課題と成果
- 課題
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- サブスクリプション型サービスの提供を早期に開始する必要があった
- 自社サービスの販売には複雑なオペレーションが必要
- 導入および運用コストの効率化が課題
- 成果
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- NTTPCのBPaaSを活用して新たなプロセスを構築
- 商品をBPaaSへ登録し、業務フローを自動化
- BPaaSでスモールスタート&運用コスト低減が可能
2014年にソニー株式会社から分離・独立したVAIO株式会社。昨今の働き方改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)といった潮流をいち早く捉え、現在はハードウェアの販売に加えて関連サービスの提供にも注力しています。2019年は、VAIO® PCに、セキュリティ対策サービス「VAIO Secure SIM®」および「TRUST DELETE Biz for VAIO® PC」をセットで提供できるサブスクリプション型サービスを開始。NTTPCのビジネスプロセス支援サービス(以下、BPaaS)を活用して、同社では初となる月額課金方式での販売フローを短期間で構築しました。
背景と課題
「モノ」の販売から「サービス」の販売へ
セキュリティ対策を求める企業のニーズに応えたい

SW&Sol エンジニアリンググループ
ソリューション課 課長
鈴木 陽輔氏
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- セキュリティ対策サービスへの取り組みの背景について教えてください。
- 鈴木氏
- VAIO株式会社のPC事業は現在、22の国と地域で展開しており、特に国内では同事業全体の7割以上を法人向けビジネスが占めています。弊社では外出先でも安心してご利用いただけるノートPCに注力してきた経験から、企業からの需要が増加しているセキュリティ対策のソリューションサービスを一緒に組み合わせたご提供を目指しました。現在コロナ禍により、ますますリモートワークへの需要が高まっています。
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- 新しいサービス提供に向けて、何か課題はありましたか。
- 鈴木氏
- 当初はサブスクリプション型サービスに関する経験がなかったので、分からないことだらけでした。そこで、まずは社でのワークフローを書き出すところから始めました。営業、受注、生産、販売といった大きな流れは、今まで我々が手掛けてきた「モノ」を売る時と変わりませんが、それを結ぶプロセス、つまり回し方が異なることが分かってきました。月々の請求や月締め・入金のタイミングなど、サブスクリプション型サービスならではの慣習に対して、管理、調達、営業、情報システムなど、関連部署の社内オペレーションをどのように変更していくか、という課題が浮かびました。
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- 社外のオペレーションでも課題があったとお聞きしました。
- 鈴木氏
- 「お客さまにどう商品をお届けするか」という部分のオペレーションは、直接お客さまに関わることなので、手さぐりでシステムを構築するよりは経験豊富な方からのご指導をいただく形のほうが良いのではないか、と考えました。
解決とその効果
安価で早期に構築でき、かつ運用コストも抑えやすい、
という点が導入の決め手
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- ビジネスプロセス支援サービスを選んだ経緯は?
- 鈴木氏
- 前述の課題を、ビジネスでつながりのあったNTTグループの方に相談したところ、ビジネスプロセス支援サービスをご紹介いただきました。お話を伺ってみると、(1)課題のひとつとして挙げていた、社外のオペレーションがシステムとして組み込まれていること、(2)商品に応じて柔軟にプロセスを組み立てられること、から弊社商品と非常に相性が良いことが分かりました。
また、NTTPCさん自体が、もともと回線サービスで、サブスクリプション型ビジネスを実践しておられ、経験豊富です。適切なご指導をいただきながら、プロセスを組み立て、新サービスを作り出せそうだ、という期待もありました。
結局は、月額課金のシステムを自社開発する場合に比べ、安価で早期に構築でき、かつ運用コストも抑えやすいと、いう点が導入の決め手になりました。 - -
- 2019年7月に2つのセキュリティ対策サービス「VAIO Secure SIM®」と「TRUST DELETE Biz for VAIO® PC」を月額課金制で提供開始されました。BPaaSに搭載した時の苦労はありましたか?
- 鈴木氏
- はい、ありました。「毎月サービスをお客さまにお届けして毎月料金を回収する」という、これまでと全く違う仕組みを実現するため、現状のオペレーションはいろいろな変更が必要となりました。
例えば「VAIO Secure SIM®」ですと、出荷に際して8ステップほどの工程が必要となりました。さらに出荷後はサービスの仕入れ、納品、請求の工程を毎月繰り返さなければいけません。NTTPCさんからいろいろとご教示いただきながら、そうした工程をBPaaS上に落とし込み、プロセスを作り上げました。さらに、関連部署を交えて考え、社内のオペレーションを変更しました。こうした過程を通じ、まさにサービスをBPaaS上に乗せるということ自体が新しいビジネスやプロセスを創る仕組みであると実感しました。 - -
- 運用開始後の状況はいかがですか。
- 鈴木氏
- 今は開始したばかりで、実際の効果はこれからでしょう。ただ、運用に関しては、非常に楽ですね。最初の発注以降、手続きを行えば、その後のサービス提供はもちろん、請求や入金確認など、月々の手続きはすべて自動的に処理されます。特に社外のオペレーションについて、BPaaSは非常に有効だと感じています。何よりもここまでスムーズに、早期にサービス提供体制を構築できたことが一番の成果でありメリットでした。
- -
- 導入後、印象に残ったエピソードがあれば教えてください。
- 鈴木氏
- 当初はコスト面や弊社サービスとの連携のしやすさで導入を決めましたが、対外的に、「NTTグループのサービスである」という点が大きなメリットであることが分かりました。NTTグループから請求書が届くということに安心感を持たれるお客さまが多いようです。また、弊社の提供するサービスと、NTTグループの提供するサービスを合わせて販売でき、請求も一本化できるというメリットも大きいです。
例えば前述の「VAIO Secure SIM®」ではセキュアコアと自社ネットワークとの間をNTTPCのMaster'sONE®の専用回線(IP-VPN)を介して接続することもできます。その場合、サービスの導入と同時に回線を引いて、支払いも簡素化できるメリットが、お客さま側にもありました。

今後の展開
サービスの拡充、拡販、およびサポート体制の充実を目指す
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- 今後の展開についてお聞かせください。
- 鈴木氏
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まず自社サービスについて、今後も様々な展開ができそうだと確信しています。現在準備中ですが、そちらはまず社内でBPaaS上へ設定登録をやってみた後にNTTPCさんへご指導を仰ぎたく思います。
次に、代理店さまを通じた拡販を強化していきたいと考えています。ありがたいことに弊社セキュリティ対策サービスを取扱いたいというご希望を代理店さまから多数いただいています。そうした代理店さまの中には、未だサブスクリプションに対応しておらず、月々の各種手続きを手動で行っているところもあります。今後、そうした代理店さまにもBPaaSを利用できる機能が実装されれば、さらなる拡販につなげることができるでしょう。また、システム上でお客さまのお問い合わせに対して回答できる機能があれば、オペレーションサポートもより充実します。NTTPCさんには拡販につながる機能の実装を実現してくれることを期待しています。
会社概要

VAIO株式会社は、ソニー株式会社からPC事業を継承し、2014年7月1日に設立されました。長野県安曇野市に本社および製造拠点を置き、PCおよび関連製品・サービスの企画・開発・製造・販売・サポートを一貫して行うと同時にロボット、ドローン、IoTデバイスなどに関わる先端的な製品・サービス、ソリューションの提供を行っています。
会社名 | VAIO株式会社 |
---|---|
事業内容 | PC事業、受託事業(EMS事業):企画、設計、開発、製造および販売と、それに付随するサービス |
URL | https://vaio.com/top/ |
本社 | 〒399-8282 長野県安曇野市豊科5432 |
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