日本の未来を担う「地域創生」へ~ TV会議システムが支える、地域実習生の“輪” ~

学校法人 大正大学さま

  • #地域創生
  • #ネットワーク構築
  • #セキュリティ強化

教員と学生同士の活発なコミュニケーションで、
気づきを与え合う機会が生まれました

学校法人 大正大学
学校法人 大正大学さま
  • 効果
    安心・安全なネットワーク構築|セキュリティ強化
  • 導入サービス
    Master'sONE セキュア・インターネットVPN-HighSpeed

課題と成果

お客さまの課題
  • 地域実習のために、全国の拠点を結ぶセキュアなコミュニケーション環境が必要。
  • 無料のWeb会議システムは、画質や安定性が不十分で使い勝手に難。
成果
  • 閉域網によるセキュアなTV会議システムを構築。
  • 高画質かつ高速を実現する通信により、学生同士のスムーズなコミュニケーションが可能に。

地方の人口減少が加速し続け、人材の東京一極集中が社会問題となっている。そうした中、東京都に学舎を構える大正大学は、2016年4月に地域創生学部を開設。アクティブラーニングを重視する同大学の方針により、学生は数グループに分かれ、日本各地で約8週間にわたる地域実習を経験する。各地に分散し活躍する学生と大学、そして学生同士を結ぶのは、高品質なTV会議システムと、セキュアなネットワークサービスだ。

背景と課題

地域創生に取り組む実習生を結ぶ、
安定したコミュニケーション手段が必要

学校法人 大正大学
専務理事
柏木 正博 氏

大学には、これからの日本を背負う人材の育成が求められている。これまで特に求められていたのはグローバルで通用する人材だが、ここ数年、新たな動きが生まれている。それは地方都市を活性化することで国全体を元気にしていこうという地域創生の動きだ。2016年4月、いくつかの大学で地域創生について学ぶ学部が新設された。大正大学 (東京都豊島区) もそのひとつ。東京に拠点を置く私立大学としてはあまり例のない取り組みだ。

「地方の進学校では、東京の大学に進学させることを目標に掲げて勉強しています。そうした優秀な学生が東京で多くを学び、卒業後にUターンし地元に貢献する仕組みが必要です。地域創生学部がその一助になればと考えています」と、大正大学の専務理事の柏木正博氏は説明する。

大正大学地域創生学部の最大の特色は、単なる座学に留まらず毎年約8週間、全国8か所での地域自治体と連携した地域実習だ。学生は担当の地域に滞在し、地方の現状を肌で知り、自分たちで学ぶ機会が与えられる。地域実習の期間中は他の教科を進められないため、1年を4学期に区切って学習を行なうクォーター制を採用。2016年の第3クォーターには、さっそく第一期生が宮城県、山形県、新潟県などで約8週間を過ごした。現地で経験したことがベースになり、他のクォーターに行なわれる座学の効果も高まると期待されている。

さて、大正大学では、地域創生学部を開設するにあたって、滞在先での実習状況の報告や学生との意見交換のため、大学と各実習拠点とをなんらかのコミュニケーション手段で結ぶことを構想していた。

「無料で使えるWEB会議システムが世の中には多くあります。もちろんそれらも試してみましたが、画質や接続安定性が十分ではありませんでした。各地方と大学を同時に結んで会議するには、高画質なTV会議システムと、それを支える安定性のあるセキュアなネットワークが必要だと感じました」 (柏木氏) 。

解決策

通信速度と安定性に優れたTV会議システムの実現により、
実習生のコミュニケーションを活性化

同校では、地域創生学部の学びを支える自治体連携コンソーシアム事業を運営している同校の「地域構想研究所」内にTV会議システムを設置し、各地方拠点とを結ぶことにした。

しかし、ネットワークの安定性が低ければ、接続自体に時間を取られたり不意の切断によりミーティングが中断されてしまう。そのたびに設定を調整するなど、本来の目的以外のことに時間を取られるだけではなく、学生の意欲も削がれてしまうだろう。

そこで、多拠点との同時接続を含む安定性、現地の学生など誰が操作しても確実に接続できる使いやすさ、参加者の表情などを高画質で伝えられる帯域の広さ、高いセキュリティ、およびランニングコストの安さなどの要件を満たすネットワークとして、NTTPCコミュニケーションズ (以下、NTTPC) が提供するMaster'sONE セキュア・インターネットVPN-HighSpeed (以下、SIV-HS) を選択した。

2016年4月の地域創生学部の開設以来、地域実習期間中は本校と各実習拠点との間でのミーティングを随時テレビ会議で開催し、教員と学生が連絡を取り合っているという。

通信速度と安定性に優れたTV会議システムの実現により、実習生のコミュニケーションを活性化 概要図

SIV-HSを使っているため、VPNによる閉域網として拠点間が結ばれ、セキュリティを確保しつつ高速で安定したネットワークインフラが構築されている。現地の取り組みや課題を共有する全体ミーティングもスムーズに行え、本校側の教員と地域実習中の学生や、違う地域で実習を行っている学生同士が活発に意見交換できているという。

「各地方に分かれている学生同士のコミュニケーションもきちんと取れたので、お互いに気づきを与え合う機会にもなったようです。それぞれの取り組みを共有して、地域による違いや共通課題を見つけています」 (柏木氏) 。

今後の展望

地域を、日本を背負える、優れたグローバル人材の輩出へ!

「地方における人口減少課題など、情報として学んではいても、現地で体感し、各地方の人とのや仕事、歴史や文化に触れることで理解は格段に深まります。約8週間の実習ですが、その前後で学生に大きな成長が見られたのは大きな成果だと感じています。学生自身が考え、課題解決に向けて動こうとする姿も見られ、そのバックアップ体制をどう取ればいいのか、逆にこちらが宿題を出されたような気もしています」 (柏木氏) 。

実際に、学生から「お世話になった、おばあちゃんと話したい」など、地域実習後もテレビ会議を利用したいとの声が上がっているという。地域⇔大学との交流・絆による地域活性化への教育は、今始まったばかりだ。

柏木氏は、より多くの学生が自分で課題を見つけてそれを解決できる力を持てるよう、大正大学は努力を続ける姿勢を見せる。東京に集まった学生が学部で学び、また研究所が持つ"知"を地方に還元し、地方を活性化していくモデルになっていきたいとのこと。「究極的には、基礎自治体も国家も、人の生活集団としてトータルな存在であるという点では似たものだと考えています。つまり、地域創生学部で鍛えられた人材はグローバルでも通用するはずなのです。逆に言えば、地方を活性化させるにはそれくらい優秀な人材が地方にいなければならないということ。そういう人材を輩出できる取り組みにしていくことを目指しています」 (柏木氏)

将来的には、地方を牽引するような人材であったり、市長や町長など基礎自治体のトップに立つような人材を生み出していきたいと語る柏木氏。NTTPCのインフラがその活動をこれからも支えていく。

組織概要

「智慧と慈悲の実践」の建学理念の下、天台宗・真言宗豊山派・真言宗智山派・浄土宗の四宗派が共同して運営する大学として1926年に設立。90周年となる2016年には「地域創生学部」を新設し、地域と大学との連携の中で日本の未来を築く「地域人」育成を目指す。

  • 組織名
    学校法人 大正大学
  • URL
  • 巣鴨キャンパス
    東京都豊島区西巣鴨3-20-1
  • 生徒数
    学部4827名、大学院184名 (2016年5月1日現在)

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