デジタルサイネージの配信ネットワークに
NTTPCのモバイルを採用アパレル店舗や駅・バスターミナルなど、設置場所を選ばず導入が進む
シャープマーケティングジャパン株式会社さま
- #モバイルM2M
動画コンテンツの配信に十分対応できる、
コストパフォーマンスの良い通信プランが魅力です。
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効果クラウド版サイネージの設置自由度の向上
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導入サービスInfoSphere®モバイル スタンダードタイプ
課題と成果
- お客さまの課題
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- インターネット固定回線の利用が難しい場所での設置に制約
- 動画コンテンツ主体の場合には、
月間通信量を超過し速度制限が発生
- 成果
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- モバイル接続により
デジタルサイネージ設置場所の自由度が向上 - カスタマーコンソールを活用して通信容量不足時には速やかに通信量クーポンを充当
- モバイル接続により
シャープマーケティングジャパン株式会社は、デジタルサイネージ「e-Signage S」(イー・サイネージ・エス)のクラウド版である「e-Signage Sクラウドサービス」のモバイル接続ネットワークとして、NTTPCのIoT / M2M向けSIM「InfoSphere® モバイル スタンダードタイプ」を採用した。設置先の状況によりインターネット固定回線の確保が難しい場合や、お客さま側のセキュリティ制約からLAN(イントラネット)への接続が認められない場合などにNTTPCのモバイルサービスを活用している。
導入の背景
液晶事業を生かし2005年デジタルサイネージ市場に参入
ショッピングモールや駅ビルなどで目にする機会が増えてきたデジタルサイネージ。ハードウェア、システム構築、広告宣伝、コンテンツ制作などを合わせた国内市場規模は3,000億円前後に達するとの調査[*]もあり、成長率は年平均10%を超えているとみられている。
「e-Signage S」という名称でデジタルサイネージ・システムを展開しているのがシャープマーケティングジャパン株式会社だ(ブランドはシャープ)(図1)。配信サーバーを用いる「e-Signage S Webサーバー版」、管理用PCからネットワーク経由で配信する「e-Signage Sネットワーク版」、コンテンツをUSBメモリでディスプレイに渡す「e-Signage Sスタンドアロン版」に加え、2013年からは「e-Signage Sクラウドサービス」も提供している。
e-Signage Sクラウドサービスの開発や構築を手掛けるシャープマーケティングジャパンの小島邦男氏は次のように説明する。「シャープの強みである液晶ディスプレイ製品を法人のお客さまにも展開すべく、2005年にデジタルサイネージ市場に参入しました。アパレルや交通機関を筆頭に、小売、学校・教育、公共をはじめとした幅広い分野で導入されています」。
- [*]出典:矢野経済研究所「デジタルサイネージ市場に関する調査を実施(2020年)」(2020年4月13日)、
および、富士キメラ総研「デジタルサイネージ 市場総調査 2019」(2019年6月13日)
導入の経緯
固定回線での接続が難しい場合の通信手段として
NTTPCのSIMを採用
e-Signage Sクラウドサービスは、e-Signage S Webサーバー版と同等の機能を月額課金型として提供するソリューションである。コンテンツの登録、スケジュール登録、各拠点への配信管理などをクラウドベースで行うのが特長だ。ユーザーは自前のサーバーを用意する必要がないため、イニシャルコストを抑えられるとともに、サーバーの運用管理が不要になるメリットがある。
サイネージ・ディスプレイからクラウドへの接続ネットワークには、設置先のインターネット固定回線(光回線など)を利用する方法と、モバイル通信網(LTE / 4G)を利用する方法があり、後者に採用されているのがNTTPCのIoT / M2M向けSIMである「InfoSphere®モバイル スタンダードタイプ」だ。
「サイネージを設置する施設や場所によっては有線回線を利用することが難しかったり、セキュリティの観点でLAN(イントラネット)への接続が認められない場合もあり、2014年頃からモバイル通信網での接続をオプションで提供するようになりました」(小島氏)。
数あるSIMの中からNTTPCを選定した理由について、シャープマーケティングジャパンでモバイルSIMを担当する前川剛夫氏は次のように説明する。「当社ではかなり前からNTTPCと回線の再販契約を結び、お客さまにVPN回線やモバイル回線を提供してきました。そうした経緯に加えて、他社のSIMに比べて月額料金などの面でコストメリットもあったことから、e-Signage Sクラウドサービスにおけるモバイル接続についてもNTTPCのSIMを採用しました」。
客の要望や設置先の制約などによってLAN接続が難しいときは、サイネージ・ディスプレイに映像を出力するe-Signage Sコントローラ(型番PN-ZP45、PN-ZP40、PN-ZP31)に、NTTPCのSIMを組み込んだサードパーティー製ルーターを有線LANまたは無線LAN[*]で接続して、システムを構成する(図2)。
[*]コントローラ側の無線LAN機能はPN-ZP45のみサポート
導入の効果と今後の展開
NTTPCのモバイルを活用しながら、
付加価値の高いサイネージシステムを提供
デジタルサイネージの裾野が広がる一方で、美観や安全等の理由でEthernetケーブルをディスプレイまで引き回せない場所や、セキュリティの制約からLAN(イントラネット)への接続が認められない場所への設置を顧客が望む場合もある。e-Signage Sクラウドサービスにおいて「InfoSphere®モバイル スタンダードタイプ」によるモバイル接続は、そうした制約を取り払ってくれる付加価値の高い強力なオプションとなっている。
シャープマーケティングジャパンでは、「InfoSphere®モバイル スタンダードタイプ」のプランの中から10GBプランを選び、ユーザーに提供している。小島氏は、「お客さまが必要とする容量はコンテンツや配信頻度によって異なりますし、サイネージ導入当初は静止画コンテンツから始めるお客さまも、軌道に乗るにつれてより大きな容量のコンテンツの配信に切り替える場合もあります。それでも月間で10GBあれば、動画コンテンツを使われるお客さまを含めて十分なケースがほとんどです」と、プランを選択した理由を説明する。
動画コンテンツを主体にしたごく一部のユーザーで容量が足りなくなったこともあったそうだが、「『InfoSphere®モバイル スタンダードタイプ』は、ウェブベースの『カスタマーコンソール』から通信量を手軽に確認できるともに、『通信量クーポン』(有料)を購入すれば容量がアップされるため、該当するお客さまの要望に速やかに対応することができました」と前川氏は述べる。なお、クーポンは手動発行のほか自動発行も可能となっている(図3)。
同社では、e-Signage Sクラウドサービスのほか、法人向けソリューションのリモート保守回線、ハンディターミナルのデータ回線、POSのバックアップ回線などでもNTTPCの「InfoSphere®モバイル M2Mスタンダードタイプ」SIMを利用しており、累計でおよそ5,000枚をすでに導入済みで、2022年度中にさらに1,000枚を追加導入する予定だという(内訳は非公表)。
ちなみに「InfoSphere®モバイル スタンダードタイプ」の特長のひとつが短納期だ。新規SIMは「カスタマーコンソール」から簡単に申し込むことができて、かつ、昼12時までの発注であれば最短で当日のうちに発送される。前川氏は、「お客さまからの新規発注に対して、システム構築のスケジュールを立てやすくなることもあり、納期の短さは助かっています」と評価している。
さて、デジタルサイネージは、決められたコンテンツを表示するだけのスタティックなシステムから、付近の人の性別や年齢層などを認識してコンテンツを切り替えるダイナミックなシステムへと進化を始めている。こうした動向を踏まえて、小島氏は次のように総括する。「ダイナミックなコンテンツ制御を実現するには、ディスプレイ周囲に組み込んだカメラの映像やセンサーのデータをサーバーに送る必要があり、下り通信だけではなく、上り通信も重要になってきます。上り通信にも強く、運用管理に便利なカスタマーコンソールを持つNTTPCのモバイルサービスを活用しながら、今後も付加価値の高いサイネージシステムをお客さまに提供していきます」。
会社概要
シャープエレクトロニクスマーケティングジャパン株式会社、シャープビジネスソリューション株式会社、シャープエンジニアリング株式会社の3社の合併によって2017年10月に設立。民生用のAV機器や家電の販売、業務システムの構築や運用保守、カスタマーサービスなどを手掛けている。
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会社名シャープマーケティングジャパン株式会社
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本社大阪府八尾市北亀井町3番1号72
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従業員数4,100名(2019年5月現在)
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