通信コストが1/3に縮小!帯域不足を改善し
広帯域化・高可用性確保。

ウェブスペース株式会社さま

  • #業務効率化
  • #コスト削減
  • #グループウェア

中小流通・小売業向けASPサービスを
NTTPCコミュニケーションズのVPNで提供。
通信コストが1/3に縮小!

ウェブスペース株式会社さま
  • 効果
    コスト削減|業務の効率化
  • 導入サービス
    セキュア・インターネットVPN|Super OBN|モバイルオフィスサービス|WebARENA

コンビニエンスストアなどの店頭にあるPOS端末と、それを利用した税金や公共料金の支払受付サービスはもうおなじみのことでしょう。しかし、大手ならいざ知らず中小コンビニエンスストアでも同様のサービスが可能なのはなぜか、不思議ではありませんか?その秘密は、複数の企業のPOSデータの管理や収納代行窓口処理を低コストに肩代わりするASPサービスにあります。

ウェブスペース株式会社さまは、主に中小流通・小売業に向けたコンビニ収納システム「MMK」およびストアシステム「DcomNet」を提供し、VAN事業者としてPOSシステムと公共料金など収納システムを陰でしっかりと支えている縁の下の力持ち。お客さまの重要な情報を端末とサーバー間で受け渡しするネットワークには、万が一にも情報漏えいのリスクがない高度なセキュリティが必要です。もちろん24時間無停止で使える信頼性・可用性も確保できなければなりません。

その厳しい目で選ばれたネットワークがセキュア・インターネットVPNおよびSuper OBNです。また同社ではサービスの中核システムのためにデータセンターサービスの「WebARENA」が、社内コミュニケーションの効率化のためにモバイルオフィスサービスが利用されています。

課題と成果

お客さまの課題
  • ストアシステムASPサービス利用企業の増加に従いISDN回線では帯域が不足。
  • 公共料金収納代行サービスのため、業界標準のOBNに準拠したネットワークが必要。
  • 分散した拠点を含む社内イントラネットによるコミュニケーションが必要。
成果
  • 回線料金がそれまでの1/3に削減。
  • VPNルーターの保守が不要なため運用管理コストが不要。
  • モバイルオフィスサービスのグループウェアを利用して社内コミュニケーションが効率化。

背景と課題

最重要な小売業者本部とデータセンター間の通信の帯域が課題に

技術部 マネージャー
田村 博さま

同社が1998年から取り組んできたのが中小のコンビニエンスストアを中心としたPOS (販売時点情報管理システム)/EOS (電子受発注システム)による流通情報サービス「DcomNet」です。

中小の小売会社にとっての問題は、POS/EOSシステム全体を保有し運用していくコスト。「本部のサーバーに情報を集約する代わりに私どものホストシステム (データセンター内に設置)に集約し、ネットワークを介して情報を利用するのが私どもの中心的な事業です」と、同社技術部マネージャーの田村博さまは語ります。小売会社ではシステム構築や運用にかかわる投資を最低限に抑えることができ、情報収集や分析など必要な業務はウェブスペースさまのホストシステム上で行うことが可能になっています。

データセンターでの処理が同社事業で最も重要な部分になりますが、それを心臓とすれば、データという血を送る血管にあたるのがネットワークです。データが滞ったり流れなくなったりしては、事業そのものが危うくなります。従来のネットワークはISDNを利用していたため、帯域そのものが細く、しかも同時接続ができない課題をもっていました。

そして最も大きな課題は、小売業者の本部システムと同社のデータセンターとを結ぶ回線でした。小売本部と同社ホストシステムとの通信では、商品マスタの同期や販売情報の分析処理などが行われています。そこには、十分なセキュリティ強度を保ちながら、広帯域を適切なコストで利用できるネットワークが必要です。もちろん回線の停止・中断は許されません。

広帯域、高セキュリティ、高可用性、低コストという条件を全てクリア

この部分のネットワークのリプレースが検討されたのが2005年頃ですが、同社はすでに2003年からSuperOBNを公共料金など収納サービスに利用し、大きなコスト削減効果を手にしていました (後述)。そのため、この部分へのVPN適用を考えるのは自然なことでした。しかしOBN仕様は光回線に対応していないため、広帯域化には向きません。

そこで選ばれたのが、フレッツ回線を利用した高いコストパフォーマンスと、アクセス回線の二重化による高可用性対策が両立できるセキュア・インターネットVPNです。

「フレッツ網をアクセス回線に利用して、ブロードバンドを低コストで利用でき、しかもサービス中断の心配がないのがセキュア・インターネットVPNの長所です」 (田村さま)。

導入されたセキュア・インターネットVPNは、小売本部とデータセンターのホストシステム間を結び、フレッツ光回線をアクセス回線とした広帯域により、大量のデータを高速に伝送できるようになりました。また複数の小売本部との同時接続も可能なので、通信が滞ることなく、さらに今後の事業拡大に備えることにもなります。

加えて、フレッツ網のカバーエリアの広さも大きなメリットです。「アクセスするために専用線を引く必要がなく、フレッツ網のカバー範囲なら全国どこでも利用できるところも大きな選択理由です」 (田村さま)。

セキュア・インターネットVPNの導入により、同社のネットワーク環境は図のようになりました。店舗とホストシステム間の通信はPOS情報のみであるため、データ量は軽く、この部分はISDN網を残しています。

ネットワーク環境 概要図

導入の効果

公共料金など収納サービス実現のためにSuperOBNを導入、
回線コストは1/3に

図に見るように、公共料金など収納代行サービスは同社の事業のもうひとつの中核です。小売店舗でのサービスを強化するポイントの1つに、大手コンビニなどでは当然のように行っている公共料金など収納代行サービスがあります。ウェブスペースさまはこのサービスを中小小売会社でも利用できるようにしました。「収納代行サービスは従来、1000店舗以上を経営する企業でないとシステム構築が事実上できない状態でした。しかし、私どもは株式会社しんきん情報サービスさまを決済窓口にして、中小のコンビニでも大手と同様に収納代行ができるシステムを、ASPサービスとして提供することに成功しました」 (田村さま)。

収納代行サービスは2000年頃から開発が続けられてきましたが、2003年、対応端末 (POS端末・専用端末)が完成し、本格的なサービスがスタートしました。「コンビニ収納システム『MMK』」がそれです。

しかしこのサービスにそれまで利用してきたISDN回線を使うと、ユーザ数が多くなればなるほどダイアルアップ回数が増えて料金がかさみ、また同時接続ができないためサービスが滞ることが懸念されました。その時期にちょうど完成したのが、財団法人流通システム開発センターと流通関連企業が開発した OBNと呼ばれるVPNの標準仕様でした。OBNの高セキュリティな仕様は収納代行サービスのために適切です。同社はOBN仕様に準拠したVPNサービスを探し、見つけたのがSuperOBNでした。

田村さまは当時を振り返り、「実は他社のもっと低価格のVPNサービスもいくつかあったのです」と語ります。「ところがそれらはVPNルーターを購入する必要があり、当社側でその運用管理をしなければならない仕組みでした」。収納代行サービスを提供する店舗の数は数百にのぼります。当時VPNルーターは 20~30万円程度のものでしたから、全体では巨額な投資が必要になります。「またファームウェアの更新など、メンテナンスもたいへんです。専門技術者をこのためにあまり増やすわけにもいきません」 (田村さま)。

SuperOBNはVPNルーターとそのメンテナンスを含めて月額料金で提供するサービスです。田村さまが着目したのはその点でした。「価格が若干高くてもメンテナンスを含めて任せられるのでリスクは少なくなります。価格差は安心料と考えました」 (田村さま)。  そして実際に収納代行サービスをSuperOBNを介してスタートしたところ、開発中に試算した従来の回線での料金の1/3で済むことがわかりました。大幅なコスト削減が実現したのです。

モバイルオフィスサービスを社内コミュニケーションに活用

営業本部 営業部
八田 康子さま

事業への直接的な利用とは別に、同社のイントラネットでは今年からVPNのオプションサービスとして提供されているモバイルオフィスサービスが利用されています。東京・八王子市に本社を構える同社では東京・神田にもオフィスを持ち、名古屋に営業所を設置しています。従来は本社内と神田オフィスや名古屋営業所で共通の連絡事項を漏れなく周知徹底することが難しかったようです。

グループウェアの運用を担う営業部の八田康子さまは、「さまざまな情報が個人の責任で管理されていて、共有することができていませんでした。またオフィス間での連絡方法に決まりがなく、必要事項の連絡が漏れてしまうこともありました」と、昨年までの状態を振り返ります。

「グループウェアが利用できるようになって、掲示板機能によって全社で漏れなく連絡事項が通知できるようになりました。またスケジュールの共有、情報共有機能を活用し、本社内はもちろん神田オフィスや名古屋営業所との間でも常にコミュニケーションが保たれ業務効率が改善しています。社内メールも以前より活用されるようになりました」。

実は同社でのグループウェア利用はこれが初めてではありません。10年ほど以前にLAN上での利用をしていましたが、クライアントPCのバージョンアップにツールが対応しなかったため無駄になった苦い経験をされたとのこと。それ以来、製品導入には慎重になっていました。

「もう自社でサーバーを立てるのはやめたい、という思いが強かったですね。また、インターネット接続が必要なグループウェアではセキュリティ上心配もあります」 (田村さま)。モバイルオフィスサービスは、VPN上でのASPサービスなので、自社にサーバーを用意する必要はなく、通信はインターネットを経由しません。「安心して使えて、料金も安い。これなら今後も利用していけると考えました」 (田村さま)。

今後の展開

今後はサービス利用全店舗のVPN接続も視野に

現在のところは現状のネットワークで問題はないとのことですが、今後はコストと効果をにらみながら、いつかは同社のサービスを利用している小売本部ばかりでなく全部の店舗ともVPNで接続する時代が来るのではないかというのが田村さまの考えです。「現在はPOS端末側でマスタデータなどを管理し、ホストシステムにバッチで転送する仕組みがほとんどですが、将来はリアルタイムにPOS情報をホストシステムで管理することが必要になるかもしれません。そのときには低コストで安全に広帯域が利用できるネットワークに変更していかなければなりません」 (田村さま)。また、グループウェアに関しては、いずれユーザに開放するポータルサイトとし、情報発信を行ったり製品のサプライなどにも利用できるものに発展させたいということです。

なお、同社では、インターネットを介してリモート監視できるロッカー・システム (ADm)の構築も事業の柱となっています。ホテルなどでのクリーニング品の受け渡し、駅などでの荷物預かりなどに活用されていますが、そこにも上述の通信サービスで培った技術が応用されているとのことです。

同社は中小小売事業者の強い味方。NTTPCコミュニケーションズの2種類のネットワークとオプションASPサービス、データセンターサービスが、同社の実力を支えています。

会社概要

ウェブスペース株式会社

主に中小流通・小売業に向けたコンビニ収納システム「MMK」およびストアシステム「DcomNet」を提供。VAN事業者としてPOSシステムと公共料金など収納システムを提供している。

  • 会社名
    ウェブスペース株式会社
  • 本社
    〒192-0906 東京都八王子市北野町546-15 鈴木ビル4階
  • 設立
    1998年8月7日
  • URL

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