概要
NVIDIA Omniverse™は、仮想コラボレーションとリアルタイムシミュレーションのためのオープン プラットフォームです。仮想空間上で3Dデザインモデルをリアルタイムに共有・閲覧・編集することで、ストレスのないシームレスな共同作業とパフォーマンス強化を実現します。
※上記は2024年8月時点の情報です
OMNIVERSEでできること
場所・環境を問わない
リアルタイムな共同作業
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デザイナーの変更を仮想空間に即時反映
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各種アプリベンダー・機能を超えた互換性
高精細シミュレーションの実現
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リアルタイムでフォトリアルな画像表現
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物理演算・日照などを仮想空間に実現
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仮想空間での大規模シミュレーション
ユースケース
建設業・不動産
- 建築物の3次元モデル作成(BIM/CIM)
- 建物内の日照シミュレーション
- スマートシティのプロトタイピング
設計・製造
- 製造現場のデジタルツイン化
- 仮想空間上での自動運転シミュレーション
映像制作・エンターテイメント
- 音声ソースからキャラクターの表情を生成(Audio2Face)
- 物理法則に即したリアリティのある視覚効果を実現
科学シミュレーション
- 気候変動の可視化
- 自然災害による被害予測
Omniverseの動作環境
オンプレミス環境 | クラウド環境 | |
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▶️ GPUサーバーはこちら |
▶️ VDIクラウド for デジタルツイン®はこちら |
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こんな方に おすすめ |
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価格・料金 |
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納期 | お申込みから約2~3か月以上 (ハードウェア納期+構築期間) |
お申込みから約2週間 |
セキュリティ |
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サポート |
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ネットワーク |
※ 自社ネットワークとの接続も可能 |
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詳細情報 |
システム構成例
- 3rd Party Apps
- 対応アプリ一覧は、NVIDIA Omniverse公式サイトをご覧ください
- Omniverse Apps
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- Omniverse Platform
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- Remote Desktop
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- Virtual Machine
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- Hardware
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サーバー構成は、推奨ハードウェアスペックをご参照ください
- Network
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- facility
- WebARENA Symphony データセンターサービス
推奨ハードウェアスペック
NVIDIA Omniverse™ Enterpriseを快適に利用するためのには、一定のシステム要件を満たす必要があります。
オンプレミス環境で利用する場合の推奨スペックは下記の通りです。
詳しくは、NVIDIA Omniverse™ 推奨システム構成もご覧ください。
データセンターサーバー
高解像度なVRレンダリング、都市シミュレーションなど、最も要求の厳しいOmniverseワークフローに対しても拡張性の高い性能を発揮します。
項目 | 仕様 | 標準構成 | 推奨構成(OVX Systems) |
GPU | NVIDIA A10 GPU NVIDIA A40 GPU NVIDIA L40 GPU |
NVIDIA A10 GPU NVIDIA A40 GPU NVIDIA L40 GPU |
NVIDIA L40 GPU |
vGPUプロファイル | vgpu_A10_24q vgpu_A40_48q vgpu_L40_48q |
vgpu_A10_24q vgpu_A40_48q vgpu_L40_48q |
vgpu_L40_48q |
CPU | 4-6コア / 3.0GHz | 6-10コア / 3.0GHz | 10-16コア / 3.0GHz |
システムメモリ | 64GB | 128GB | 256GB |
ストレージ | 500GB | 1TB | 1.5TB以上 |
デスクトップ ワークステーション
3DCG、4Kレンダリングなど、パワフルなシミュレーション要件をデスクトップで実現します。
項目 | 最小構成 | 標準構成 | 推奨構成 |
GPU | NVIDIA RTX 6000 Ada世代 |
NVIDIA RTX 6000 Ada世代 ×2基 |
NNVIDIA RTX 6000 Ada世代 ×4基 |
CPU | Intel Xeon w3-2435 | Intel Xeon w5-2455X | Intel Xeon w5-3435X |
システムメモリ | 128 GB ECC DDR5 | 256 GB ECC DDR5 | 1TB ECC DDR5 |
ストレージ | 1 TB boot + 2TB SSD, SATA, NVMe |
1 TB boot + 2-4 TB SSD, SATA, NVMe |
2TB boot + 2-4 TB SSD, SATA, NVMe |
ネットワーク | 10GbE | ConnectX6-DX | ConnectX6-DX |
OS | Windows 10/11 Ubuntu 20.04 CentOS7 |
Windows 10/11 Ubuntu 20.04 CentOS7 |
Windows 10/11 Ubuntu 20.04 CentOS7 |
をクラウド環境で利用する場合は、「VDIクラウド for デジタルツイン®」サービスをご提案します。
項目 | 最小構成 | 標準構成 | 推奨構成 |
GPU | NVIDIA RTX 6000 Ada世代 |
NVIDIA RTX 6000 Ada世代 ×2基 |
NNVIDIA RTX 6000 Ada世代 ×4基 |
CPU | Intel Xeon w3-2435 | Intel Xeon w5-2455X | Intel Xeon w5-3435X |
システムメモリ | 128 GB ECC DDR5 | 256 GB ECC DDR5 | 1TB ECC DDR5 |
ストレージ | 1 TB boot + 2TB SSD, SATA, NVMe |
1 TB boot + 2-4 TB SSD, SATA, NVMe |
2TB boot + 2-4 TB SSD, SATA, NVMe |
ネットワーク | 10GbE | ConnectX6-DX | ConnectX6-DX |
OS | Windows 10/11 Ubuntu 20.04 CentOS7 |
Windows 10/11 Ubuntu 20.04 CentOS7 |
Windows 10/11 Ubuntu 20.04 CentOS7 |
価格・ライセンス
- ライセンス形態
- サブスクリプション(1年 / 3年)
- 価格
- お問合せください
※ 学術機関、NVIDIA Inception Parter向けの特別割引価格を定めています。
- 留意事項
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・ NVIDIA Omniverse™ Enterpriseの実行ハードウェアとして使用するGPUの数量に応じたライセンス数が必要です。
例)2枚のGPUを搭載したサーバーを利用する場合:2ライセンス必要・ Nucleus serverを利用する場合は、GPUの使用有無に関わらず追加で1ライセンスが必要です。
OMNIVERSEつかってみた
NVIDIA エリートパートナーであるNTTPCは、NVIDIA Omniverse™ のパートナーカウンシルに参画中。
2022年1月よりさまざまな産業パートナーとともに「NVIDIA Omniverse™ Enterprise」の検証を行っています。
今回は検証チームのリーダーである力石(りきいし)さんにOmniverseの魅力についてを存分に語ってもらうべく、インタビューしました!
※本検証結果は2022年4月時点の内容です
NTTPCではどんなことをされているんですか?
力石
まず、Omniverseを使うために下記6ステップで環境の構築を行いました。
① Omniverse認定サーバGPUである「NVIDIA A40 GPU」を搭載した物理サーバを当社検証ラボ(Innovation LAB)に導入
② vGPUが利用できるハイパーバイザ(VMware Enterprise)をセットアップ
③ Omniverseを利用するユーザ端末(Windows10)にGPUリソースを割り当て
④ コラボレーションエンジンとして動作する「NVIDIA Omniverse™ Enterprise Nucleus」をセットアップ
⑤ アプリケーションやコネクターのインストールに利用するランチャー(NVIDIA Omniverse™ Launcher)をセットアップ
⑥ 各種3Dアプリ(NVIDIA Omniverse™ USD Composer / Presentater)をセットアップ
環境構築の際、苦労されたことはありましたか?
力石
商用リリースされたばかりの製品なので、日本語のドキュメントやナレッジが揃っていない点があり苦労しました。英語のドキュメントを中心に確認するのですが、どうしても一つのドキュメントで完結するようなリファレンスがなく、複数のWebページやドキュメントを行ったり来たりしたので、作業手順書の作成に時間がかかりました。
NVIDIAのご担当者様にはいろいろと質問してしまいお手数おかけしましたが(笑)親切に回答を頂けたので、構築作業自体は物理作業も含め、トータル1週間ほどで完了できました。
環境構築後、Omniverseの機能はすでに検証されましたか?
力石
はい。初めにOmniverseの代表的なアプリケーションである「USD Composer」と「 Presentater」を試しました。仮想空間上にビルの3Dモデルを建築し、光源を移動したときの光の当たり方や、時間経過に伴って室内に差し込む日光が変わることをシミュレーションしました。
また、テーブルやイスなどの簡単な3Dモデルを作成し、位置関係や背景をカスタマイズできる点も確認しました。また、Aさんがモデルに変更を加えると、Bさんの端末でもリアルタイムに同期し、変更点を確認できることがわかりました。
力石
当社には3Dモデルの作成を専門に担当しているエンジニアはいないんですが、あらかじめサンプルモデルが準備されていたり、シミュレーション機能も多く搭載されていますので、ワンクリックで質感を変更でき、すぐにデモシーンを準備できました。
直感的なOmniverseを検証されてみて、力石さんが驚かれた点はありますか?
力石
まずOmniverse自体が最先端のアプリケーションであるということと、動かしている当社基盤も最新のA40 GPUを搭載しているということ。想像よりはるかに高画質で、思いのほかスムーズにAuto syncでき、非常に驚きました。
一方、当社のようにリモートからクラウド上のリソースへアクセスする場合には、処理によってはNW回線等の足回りの影響をかなり受けてしまうという課題も感じました。今後はVDIとの相性等も評価していきたいと考えています。
また、複数人が共同作業することを想定し、複数端末で同じモデルに対するオペレーションを実施してみましたが、まったくストレスなくリアルタイムでの共同編集・レビューを実施できました。
モデルへの変更作業と閲覧が同時に一つの共通プラットフォームで行えるので、建築、建設、土木等の業界で従来行われているデータの受け渡しの為のエクスポート/インポート作業や、受け取ったデータからお客様向けのデモ動画を作成する時間が短縮でき、作業効率向上に繋げていくことができると実感しています。
ありがとうございました。
Omniverseの環境構築・検証の詳細については技術コラムでも紹介しています。ぜひご覧ください。
- 技術コラムVol.1:NVIDIA Omniverse™ Enterprise環境を構築してみよう!
- 技術コラムVol.2:【前編】NVIDIA Omniverse™にPLATEAUデータを取り込んでみた
- 技術コラムVol.3:【後編】NVIDIA Omniverse™にPLATEAUデータを取り込んでみた
- 技術コラムVol.4:VDIクラウドforデジタルツインとVRゴーグルを繋げてみた
- 技術コラムVol.5:衛星画像による新規建物検知AIを利用したアイディア検討とPoC
FAQ
- Omniverse Enterpriseのライセンス体系はどのようになっていますか?
- Omniverse Enterprise を導入するには、NVIDIA Omniverse Enterprise サブスクリプションSKUをご購入いただく必要があります。
1年サブスクリプション / 3年サブスクリプションのいずれかをお選びになれます。
また、学術機関、NVIDIA Inception Parter向けには特別割引価格を定めています。
詳しくはお問合せください。 - Omniverseと連携可能な3rdパーティアプリケーションについて教えてください
- 以下URLで公開されています。今後も対応ソフトは増える予定です。
https://www.nvidia.com/ja-jp/omniverse/enterprise/ - Omniverse Enterpriseと、Omniverse Individual(個人向け無償版)の違いは何ですか?
- Enterprise版とIndividual版で、使用可能な機能とアプリケーションに実質的な違いはありませんが、大きく異なる点は下記の2つです。
①3人以上での複数ユーザーでのコラボレーション
・Enterprise版では、3人以上の複数ユーザーで共有可能なNucleus serverを利用可能です。
・Individual版では、個人または最大2ユーザーで共有可能なNucleus workstation(デスクトップのローカルドライブ)のみ利用可能です。同一事業者内または親会社~子会社間での最大2ユーザーまでのコラボレーションであれば、Individual版をご利用可能です。
ただし、企業・事業体を跨いでのコラボレーションはできません。
②NVIDIAによるサポート
・Enterprise版では、β版以外のアプリケーションやコネクタに対して、NVIDIAのテクニカルサポートやバグフィックスの依頼が可能となります。
参考:https://www.nvidia.com/en-us/omniverse/enterprise/support/
本ページに掲載している画像、ロゴ、動画の出典は以下のとおりです。
NVIDIA Omniverse:https://www.nvidia.com/ja-jp/omniverse/