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ネットワーク設計の基本的な考え方と4つの手順を紹介

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企業にとってネットワーク設計は、業務効率を上げるための重要基盤となっています。しかし、一部の企業では「無計画なネットワーク構築で汎用性がない」「設計者しか理解できない」などの問題が出てきています。今回は、ネットワーク設計に欠かせない基礎知識を5つの手順に追って紹介します。
ネットワーク設計に悩みを抱えている方は、参考にしてみて下さい。

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目次

ネットワーク設計を成功させるための基本的な5つの手順

ネットワーク設計を成功させるためには、次の5つの手順を踏む必要があります。
基本的な内容ですので、それぞれ詳しくみていきましょう。

手順1:現状のネットワーク状況を把握する

まずは、現状のネットワーク課題把握を洗い出しましょう。
十分な現状調査をしないでネットワーク構築をおこなうと、前より通信速度が遅くなってしまったなど、使い勝手が悪くなってしまう場合もあります。
最低限確認すべき項目は下記3つになります。

現在の社員数と増減の予測をし、拡張性を確認

ネットワーク設計をおこなうさい、「現在の社員数からどれくらい増減するのか」「ネットワークの拡張性はどの程度必要なのか」を想定しましょう。
例えば、社員数200人程度のベンチャー企業で、2年後までに人員を500人増やす計画が出ている場合、急激な人数増加に備えた、社内ネットワークを考えておく必要があります。計画が明確であるほど、今後の設計により具体性を出すことができます。

現在利用しているアプリケーションの確認

メール・顧客管理ツール・ファイル共有など、現在どのようなアプリケーションを利用しているか確認してください。
全てのアプリケーションを制御無しにネットワークへ流してしまうと、遅延の原因となります。アプリケーションの優先順位を決めましょう。

今後導入を予定・検討しているアプリケーション

後どのようなアプリケーションを導入予定であるか確認をしてください。
例えば、「離れた場所でも安定した通信で、WEB会議をおこないたい」
「営業・マーケテティング活動に必要な顧客管理ツールを導入したい」など、今後利用したいアプリケーションを確認して下さい。
アプリケーションごとのユーザー数、利用頻度、活用方法、やり取りされるデータ量などを調べることで、ある程度必要な帯域を想定する事ができます。

手順2:新たにネットワークに求めることを整理する

問題点を洗い出した後は、新規ネットワークに求める内容を整理しましょう。
特にネットワークのセッション数などが足りないと、遅延の原因になるので、注意して整理をしましょう。

ネットワーク改善のヒアリングをおこなう

ポイントは、「現場の要望をしっかり聞く」ことです。
まずは、社内の人間にヒアリングをおこない、改善を進めていきましょう。
企業によって様々な課題がありますが、例えば下記のような内容が考えられます。

  • 最近Office 365などのクラウドツールを利用すると、ネットワークが「遅い」と感じる
  • 営業先・移動中・在宅ワークなど、どこからでも社内ネットワークへ接続したい
  • 故障発生時に解決までに半日から1日を費やしており、早急な復旧対策が必要
  • 業務拡大にともない、都度必要なネットワークを増築してきたが、ネットワーク構成が複雑となり、運用管理に時間がかかっている

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セキュリティの検討

ネットワーク設計をするさいにはセキュリティの考慮も必要です。
ポイントは、「攻撃阻止」以外に「監視」や「検知」を素早く対応できるセキュリティの採用が重要です。セキュリティはネットワーク設計に深く関わるため、しっかりと検討しましょう。
また、サーバーを冗長化しておくことで、万が一災害やウィルスの脅威にあっても、被害を最小限に抑えられる可能性があります。

配線・サーバールームなど物理的に必要な条件

配線の有無や数量、サーバールームとして活用できる物理的な場所や電源の確保が必要です。もし新たに工事が必要であれば、業者への手配も必要になります。
これらの要素を細かく洗い出した上で、次の手順に進みましょう。

手順3:使いやすく安定したネットワーク設計を考える

ネットワーク設計の構築に不可欠なポイントは「使いやすい」・「安定」の2点です。次の要素は使いやすく、安定したネットワーク構築に欠かせない要素を紹介します。

負荷がかからないネットワーク構成図(ネットワークトポロジー)を考える

ネットワークトポロジーとは、ネットワークの接続形態のことを指します。
現在使用されているトポロジーは主に3種類あり、「バス型」「スター型」「フルメッシュ型」となっています。自社の現状や要望に応じて選択しましょう。

バス型トポロジー

1本のケーブルに複数のノード(パソコンやルータなど)、その両端には抵抗器を接続しているのが特徴です。すべて同じ軸のケーブルを使用しているため、ケーブル自体に障害が起きるとすべてのノードが通信不可となってしまいます。

スター型トポロジー

複数のノードを1つの集線装置(ハブ)に接続しているのが特徴です。
それぞれのケーブルが独立しているため、どこかのケーブルに障害が発生しても他のノードに問題は起こりません。しかし、集線装置事態に障害が起きてしまうと、すべてのノードに影響が出てしまう可能性があります。小規模の企業や家庭で使用されることが多いです。

フルメッシュ型トポロジー

フルメッシュ型は、全てのルータと相互接続しています。
網目のような接続になっているので、1つの端末が障害を起こしても、端末間の通信に影響は出ません。そのため、耐性の強いトポロジーと呼ばれています。

セキュリティを意識したネットワークを設計する

ネットワークへ自由に接続できることは重要ですが、セキュリティを確保しつつ、利便性を高めることが重要です。
例えば、下記のようなセキュリティ強化が考えられます。

  • 許可したユーザー以外はネットワークへのアクセスを禁止する
  • USBの持ち込みや会社用のパソコン以外は使用できようにする

手順4:障害や負荷分散を考慮し、ネットワークを冗長化させる

ネットワーク内のシステムに障害が出た時に、機能を維持できるような予備を配置・運用しておくことをネットワークの冗長化といいます。
冗長化のエリアは大きく「サーバーエリア」「バックボーンエリア」「ユーザーアクセスエリア」の3つに分かれており、それぞれのエリアで冗長化の要件が異なります。

*サーバーエリア:機器の内部構成の冗長性を確保する
*バックボーンエリア:機器の内部構成と機器の配置構成、両方の冗長性を確保する
*ユーザーアクセスエリア:冗長性の確保は必要なし

手順5:管理者が運用・管理しやすいネットワークを選択する

会社の条件に合い、管理者が運用しやすいネットワークを選択することです。
どれだけ高性能なネットワークを設計したところで、会社の条件に合わないネットワークや、管理者にとって運用しにくい構成では意味がありません。
今までに説明した要望や条件をふまえ、自社にあったネットワークを選ぶようにしましょう。

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まとめ

上述したように、ネットワークの設計を新たに行う目的は「現状のネットワークよりも良いものを作り上げるため」です。
そのためには、今回紹介した4つの基本手順に沿って具体的な案や絞り出しを行うことが重要です。ネットワーク設計は一朝一夕でできるものではありませんので、当然失敗は防ぎたいもの。まずは現状把握を行い、会社にとってどんなネットワーク設計が成功といえるのかを考えることから始めてみてください。

※ICT Digital Columnに記載された情報は、リリース時点のものです。
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