INTERVIEWインタビュー

【Vol.12】最高に面白い仕事を創るために。
周りの企業を巻き込みながら沖縄One Teamを目指す。

「『最高に面白い仕事』を沖縄に創りたい!」という想いのもと、データ活用に関するコンサルティング・受託分析・システム開発・アルゴリズム開発・教育・セミナーといった事業を展開している『ちゅらデータ』。
 沖縄の労働問題をぶち破り、高賃金で、最先端かつ“やりがい”のある仕事を、最高の仲間と一緒に創り上げたいという「ちゅらデータ株式会社」代表取締役の真嘉比 愛(まかび・あい)さんに、沖縄で同社を起ち上げた理由や、どのようなビジョンを持ち活動を続けているのかについて伺いました。

データ関連業務に幅広く取り組む「ちゅらデータ」

飯野

まず「ちゅらデータ」の事業内容を教えてくださいますか?

真嘉比

主に企業のお客さまからデータをお預かりし、データ分析をしています。最近ではデータ分析の基盤の構築や、企業のデータ分析ができるような環境作り、データをどう利活用していくかといったコンサルティング、さらにはデータ分析人材の育成といった、データ関連業務に幅広く取り組んでいます。

飯野

具体的にはどのようなことをされているのでしょう?

真嘉比

例えば、自然言語処理の技術を利用してAIで文章を校正するような技術を開発しました。また、売上げ向上のためにユーザーを細かくセグメント分析していく過程でAIによって潜在購買層のお客様を特定するような技術や、製品の異常を事前に検知するサービスなど、業界業種問わず、さまざまな開発を行っています。

「沖縄に夢を持てるような良い会社を作れないか」と考え起業

飯野

「ちゅらデータ」のパーパスに「最高に面白い仕事を沖縄に創りたい!」とあります。このパーパスに至った創業までのストーリーをお話しいただけますか?

真嘉比

沖縄出身の私が沖縄で起業しようと思ったきっかけは、エンジニアリングの高等専門学校在学中の19歳まで遡ります。
沖縄におけるIT業界は稼げない職種代表であり、極端なケースでは初任給で手取り月12万円程度しかもらえない場合もある世界でした。働き手も自分の仕事を面白いと思っていない状態でしたし、就職活動をしている学生に対しても、「ITはとりあえずやめておけ」とアドバイスされるような状況でした。ITが好きで学校に通っていた私は、このような現状にショックを受けたのです。同時に、私が好きな沖縄に対して何かできることはないかと考えてもいました。
そこで「沖縄に夢を持てるような良い会社を作れないか」と考えたわけです。具体的に言いますと、仕事内容が最先端で面白い会社であり、生活ができるだけの給与が支払えるような会社を作るということです。
私自身がデータ分析を専門に勉強していたのでデータ分析の会社を起業したのですが、パーパスは「最高に面白い仕事を」としています。
そこで、データ分析以外のことも含め、沖縄県でもITで稼げると実証できる会社を作っていければと考え、ちゅらデータを設立しました。

飯野

データテクノロジーカンパニーのSupership株式会社が関連会社に入っていますね。同社とはどのように出会われたのですか?

真嘉比

同じくデータテクノロジーカンパニーであり、弊社の親会社でもあるDATUM STUDIO株式会社の当時の代表から「データを持てる会社としっかり組んでいくことが、今後はさらに伸びていくAI領域において、非常に重要な成功要因になる」と説明を受けました。ビジネス領域をみたとき、「ちゅらデータ」とも親和性が高いSupershipとはさまざまなビジネスができそうだと考え、ご一緒させてもらうことにしました。

飯野

「ちゅらデータ」に在籍しているデータサイエンティストという職種の魅力を教えてください。

真嘉比

データサイエンティストは、エンジニアと距離が近いだけでなく、ビジネスを進めている人たちとも非常に距離が近い関係にあります。何をすれば今後「売上げが上がるのか」「改善するのか」といったところの問題の本質を、自身の分析を起点に自身で手も動かしつつ変えていきます。いわゆるビジネスをドライブさせられるという点において、エンジニアリングの中でも問題の本質に対して非常に近い位置にいるところが最大の魅力かと思っています。

「沖縄県といえばITだ」と言わせるために。

飯野

「ちゅらデータ」では、認知を広げる対外活動に力を入れられていますね。

真嘉比

パーパスにある「最高に面白い仕事」を創っていくためには、それだけの人材を揃えていく必要があります。
自分たち自身の持っているビジョンや今いるスタッフでも、既に十分魅力的だという自信があったので、そこをしっかりと対外向けに広報していければ、会社の魅力をより色々な人に伝えることができ、沖縄全体、ひいては県外からも優秀な人材が集まる流れを作れるんじゃないかと考えています。

飯野

なるほど。具体的にはどんな対外活動をされていますか?

真嘉比

他の企業と掛け算することでしか出てこない魅力や、他の企業とコラボレーションすることで初めて見えてくるような魅力もあると思います。そこで他の企業とコラボレーションした勉強会「ちゅらコラボ」を月に一度開催し、お互いの企業の魅力を発信しあっています。
そのほか直近では、AIでもっとも使われているプログラミング言語「Python」のユーザーが集まり、PythonやPythonを使ったソフトウェアについて情報交換し、交流するためのカンファレンス「PyCon JP 2021」のプラチナスポンサーになっています。
あとは、「ちゅらデータ」が発信しているYouTube動画「ちゅらデータYouTubeチャンネル」にも力を入れています。最近では「YouTubeを見て応募しました!」という方もいるなど、採用活動にも良い影響を与えているので今後も続けていきたいと考えています。

飯野

「最高に面白い仕事を沖縄に創りたい!」を実現しようとさまざまな対外活動をされているわけですね。

真嘉比

会社自体が成長していく中で、学生も含めて「沖縄県といえばITだ」と言わせたいと思っています。そういった意味でも、「非常に楽しい仕事をしながら私たちは幸せに働いています」という内容を、対外的にさらに打出していきたいです。

まずは沖縄。いずれは「日本全国どこでも同じように働ける」を目指したい。

飯野

沖縄のIT産業が大きくなっている実感はありますか?

真嘉比

そうですね、最近は大きくなってきています。沖縄県自体が戦略的にIT産業の強靱化を進めており、企業誘致も含めたさまざまな取り組みをしています。
ただ、日本のIT業界には開発の下請けを沖縄などに外注する「ニアショア」という用語もあるように、「人件費が安いから沖縄に外注する」という実態もあります。やはりそこを改善していかないと、IT産業を大きくしていっても、低賃金労働者を大量に増やすことになってしまいます。
沖縄県では「稼ぐ力」をテーマにした「万国津梁会議」が開催されています。私自身も委員を努めているのですが、そこではどういった業界業種やどういった人材を沖縄県内で育てていかなければいけないのかを話しています。その甲斐もあって、最近ではITを稼げる産業に育てていこうという動きがでてきています。実際にIT人材も増えてきていると実感しています。

飯野

「沖縄×ちゅらデータ」と考えた場合、どのようなビジョンで企業を成長させようとお考えですか?

真嘉比

弊社では自分たちの会社だけで成長していくというよりは、「変わらなくてもいいや」と考えている周りの会社にも、影響を与えるような動き方をしていきたいと考えています。
「ちゅらデータ」という会社をもっともっと存在感のある会社にして、より影響力を高めていくことに注力していきたいですね。
また、私たちが創っていきたい世界観を実現するには、データ分析という領域に限らず、他の会社を巻き込んでいかなければなりません。
そして、そのために必要となる人材も沖縄に増やしていかなければいけません。そこには弊社ができることがたくさんあると思っています。
他の会社を巻き込みながら、しっかりと人材を育成していくという点で「ちゅらデータ」が協力していきながら、「沖縄のOne Team」にしていくくらいの勢いを目指していきたいです。

飯野

沖縄だけでなく、沖縄以外の企業も含めて巻き込めるといいですね。

真嘉比

そうですね。おそらく四国や九州でも同じように考えている企業はいると思います。将来的にはそういった企業も巻き込みながら、日本全国の地域格差をなくしていきたいです。東京や大阪でなくても、どこでも働けるといった世界観が広がっていくことはものすごく素敵だと思うので、ちゅらデータがその原動力になっていけたらと思っています。

飯野

本日はありがとうございました。

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