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【微小電子機器システム】
- MEMS
- 微小電気機器システム
- マイクロマシン
- メムス
MEMS は、Micro Electro Mechanical Systems の略で、メムスと読むことが多い。
日本語では、「微小電気機器システム」または「微小電子機器システム」と呼ばれている。Electro を「電気」と訳すか「電子」と訳すかの違いだけで、どちらも同じ意味で使われている。
また一般に、こうした機器を「マイクロマシン」と呼ぶこともある。厳密には、MEMS とマイクロマシンは同じものではないという意見もある。しかし MEMS 自体、明確な定義があるわけではない。
いわゆる半導体は、どんどん微細化技術が進んで、現在では数センチ角の中に何千万個というトランジスタが組み込まれている。しかし半導体の場合、実質的に配線だけの状態に近い。一時的に電気を溜めたりする場所はあっても、内部で電気が行き来するだけだ。
一方、MEMS の方は、立体かつ物理的に稼働する部分を含む。つまり、小さいながら機械といえるものだ。
実際には、電子回路と立体的な可動部の組み合わせになっていることが多い。ただし中には、ほぼ電子回路のみ、あるいは微小な機械だけでも MEMS の仲間とされているケースがある。
MEMS の具体例として最もよく挙げられるのが、インクジェットプリンターのヘッド(インク吹き出し口)。僅かな電圧や熱で、液体のインクを極めて少量かつ的確に吹き出す精密な機械部品だ。
このほか分かりいものとして、飛行機やカーナビ、あるいはゲームコントローラーなどで使われている加速度センサーやジャイロセンサー、HDD にデータを読み書きするためのヘッド、あるいは光学ドライブにデータを読み書きするためのレーザー装置などがある。
用語解説:下島 朗(株式会社エントラータ)監修