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【記憶色】

 多くの人が、イメージとして記憶している色。これはパソコン用語ではなく、写真の世界の言葉。フィルム写真でも言われてきたことだけど、最近はデジタルカメラの画質に関連して使われることが多い。

 記憶色の例として、よく言われるのが、次の 3つだ。

 まず、桜(ソメイヨシノ)の花の色。多くの人が淡いピンクだと思っているけど、実際はほとんど白。そのため、写真に撮ると白く写る。しかし、これだとほとんどの人が納得しないので、印刷物に載せるときは意図的にピンクを強くすることが多い。

 次に、晴天の青い空。日本では、スッキリとした秋晴れでも水色に近い薄めの青だ。しかし、やはり印刷するときは地中海の空のように真っ青にすることが多い。あるいは、円偏向フィルター(PLフィルター)というものを使って、実際より青く撮影したりする。

 最後に、人間の肌の色。もちろん個人差はあるものの、実際の色は土のようにくすんだ黄土色で、そのままだとすごく不健康に見えてしまう。そのため、やはり実際より健康的な色に印刷することが多い。

 どのケースも、実際の色ではなく、多く人がイメージとして記憶していて、しかも好ましいと思っている色に調整しているのがポイントだ。ほとんどの場合、記憶色は実際より鮮やかな色になっている。そして私たちは、記憶色で印刷された写真を見慣れているため、それが普通の色だと思っていることが多い。

 従来の写真の場合、フィルムの種類や印刷段階の調整で本来の色に近くするか、記憶色に近くするか調整していた。

 デジタルカメラの場合は、撮影した直後にカメラが自動的に調整する。そして、本来の色に近い写真にするか、記憶色に近い写真にするか、それがデジタルカメラの個性になっている。あるいは、パソコンに取り込んでからフォトレタッチで調整することもできる。

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用語解説:下島 朗(株式会社エントラータ)監修

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