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【個人情報】

 ひとりひとりが持っている特定の情報。たとえば、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、性別、生年月日、年齢、職業、趣味など。さらに出身地、家族構成、収入、貯蓄や借金、職歴、病歴、試験の成績、支持政党、宗教などたくさんある。あるいは、最近何を買ったとか、インターネットでどんな情報を調べたといったことも個人情報になる。コンピュータの普及とともに、こうした個人情報の重要性が急速に高まっている。

 たとえば、氏名、住所、電話番号という基本的な情報だけでも、特定の人にはとても役立つ。住所を見れば、一戸建てか集合住宅か分かる。もう少し調べれば、集合住宅が分譲マンションか賃貸マンションかアパートか分かるし、家賃の見当もつく。で、分譲マンションを売るなら、家賃の高い賃貸マンションに住んでいる人に電話をかければ成功の確率が高い。リフォームや修繕の業者なら、一戸建てや古めの分譲マンションに住んでいる人を選んで電話をかければいい。

 以前なら、数百人分の住所録といえば、それなりの紙の束になった。しかし今は、数万人のデータでも切手大のメモリーカードに収まる。電子メールで送ることもできる。そして、特定の条件を満たす人を選び出すのも簡単だ。

 個人情報を集めるのも簡単になっている。たとえば、雑誌を見て資料請求のハガキを送ったとしよう。通信販売の申し込みでもいい。送られた来た資料の宛先(住所・氏名)はプリンタで印字されているはずだ。この時点で、あなたの個人情報がパソコンに入力されている。

 アンケートや懸賞も、こうした個人情報の収集を目的にしたものが少なくない。特にインターネットのホームページを利用すると、申し込み者が自分で入力してくれるので業者側はさらに楽だ。しかも、どんなホームページからアンケートページに入ってきたかも分かる。そのため、その人がどんなことに興味を持っているかも分かる。

 こうして集められた個人情報は、集めた企業が自社の営業活動に利用するだけでなく、業者同士で売買されている。資料請求すると、まったく別のセールス電話やダイレクトメールが増えたりするのはこのためだ。そして恐ろしいことに、こうして流通した個人情報は、あなたの知らないところで勝手に広まっていく。

 住所や電話番号くらいなら、しばらく我慢すれば済むかもしれない。しかし、借金や病歴など他人に知られたくない個人情報がリストに載って世の中を勝手に流通したらどうだろう。今は、薬局で薬をもらうときも、どの患者にどんな薬を出したかコンピュータに記録されている。

 一方で、個人情報を利用する側(販売業者など)にとっては、こうした情報は財産だ。たとえば自動車のセールスマンにとって、車の所有者100人のリストと、すぐに車を買い換えたいと思っている10人のリストと、どっちが価値があるだろう。インターネットで情報収集すると、こうした絞り込まれた情報を得やすいとされている。

 実際のところ、こうした個人情報の流通は驚くほど進んでいて、さまざまかたちで「有効利用されている」という。個人の側で打つ手はなく、できる対策は安易に情報を提供しないことくらい。むしろ、こうした状況を理解して生活せざるを得ないのかもしれない。

 なお、2005年4月には、個人の権利や利益を保護するために個人情報を扱う事業者に対して個人情報の取り扱い方法を定めた法律(個人情報保護法)が施行されている。

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用語解説:下島 朗(株式会社エントラータ)監修

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