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【トンネル】

  • トンネリング

 この用語の語源は、山を掘って道路や線路を通すトンネル(tunnel)だ。しかし実感としては、かなり違う。現在、この用語は通信関連で登場することが多い。そして、VPNに関連して使われるケースと、IPv6に関連して使われるケースがある。

 コンピュータ間でデータを送受信する(通信する)には、いろいろ面倒な約束事がある。たとえば、データをどんな形式にするとか、どんな手順で送るとか。こうした約束事をプロトコルという。

 インターネットの場合、データはパケットと呼ばれる単位に分割されて送受信される。プロトコルは、TCP/IPというものが使われている。で、本来は、これ以外の方式のデータをインターネットで送受信することはできない。しかし、違う方式のデータでも、パケット通信やTCP/IPに対応した情報を付け加えると送受信できるようになる。

 たとえていうと、こんな感じだ。ある商品をお客さんに送るとしよう。その商品の外箱に宅配便の送り状を付ければ、そのまま送ることができる。しかし事情があって、今回はゆうパックで送りたい。そこで、その商品を外箱ごと、ゆうパックの段ボール箱に入れて新しく宛名を書いた。これで、当初の予定とは違う方法で送ることができる。また、送り主が箱詰めしてから相手が取り出すまで、途中で中身を見ることができない。つまり、入口から出口まで内容が分からないことが、トンネルを通過している状態に例えられる。

 こうした方法を使うと、梱包材を余計に使うことになる。同じように、コンピュータ間でデータを送受信するときも、トンネリング技術を使うと本来はなかったデータが付加される。一方で、インターネットという広く普及している通信網を利用できるとか、相手が開くまで中身が分からないといったメリットが生まれる。

 VPNでは、たとえば企業間の取引データのように本来はインターネット用のデータではない情報を送るためにトンネリング技術を使う。このあたり、IPsecのページも見てほしい。

 インターネット自体のプロトコルも、これまでPv4という方式が広く使われてきた。しかし今後は、IPv6の普及が期待されている。ところが、これまでのIPv4に対応した機器は、そのままではIPv6に対応できない。そこで、IPv4のデータにIPv6形式のデータを足して送り、受け取った側で戻すことがある。逆に、IPv6のデータをIPv4で送ることもある。そして、これらの技術もトンネリングと呼ばれている。

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用語解説:下島 朗(株式会社エントラータ)監修

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